おおたクリニックは香川県高松市にある、アレルギーアトピー、喘息の専門小児科です。アトピーアレルギーに関するお悩みなど、お気軽にご相談ください。

アレルギーに関して

果物で口腔アレルギー。これからへの不安。

DATE : 2015/06/30  CATEGORY : アレルギー

数日前、4歳児の口腔アレルギーについて質問した者です。

今日、大学病院の主治医に相談してきました。
結果、

・治療方法はない。治らない。
・残酷なようだが、今後食べられないものが増えていく人が
ほとんど。
・花粉症の減感作治療はスギ花粉なら可だが、12歳以上で口腔
アレルギーの改善にはつながらない
・リンゴの経口負荷治療は効果がわからない。
? 食べられる加工品を少しずつ摂取するのがよいか、逆にそう
することによって悪化するかもわからない
・抗アレルギー剤を飲み続けていくことついても、花粉症に対
する対症療法であって、新たな食物にアレルギーが起きるのを、
止めたり、改善することにはならない。

というものでした。
重度の卵、乳のアレルギーがある上に今後食べられないものが
増えていくとなると何をどう対策してよいのかわからず、辛い
持ちばかりが募ります。
先生は口腔アレルギーについて、どのようにお考えでしょうか。
やはり一生治らないものなのでしょうか。

ご質問者 めろん 様

お答えします 院長

主治医の先生のおっしゃることは、私も概ね正しいと思います。
ただ、果物の口腔アレルギーでも、加齢に伴い少しずつ良くなる
方も経験していますので、基本的に検査値陽性だった果物を食べ
ない様にしていることで、年月はかかりますが良くなっていく人
もいることは事実です。ただ、りんごがダメだから全てのバラ科
の果物がダメとかいうことは無いので、調べて陰性なら、先回に
お答えした様な食べ方で楽しむことは可能です。

花粉との交差で果物にアレルギーが出ることは有りますが、果物
アレルギーが花粉症を引き起こすという逆現象は報告がありませ
ん。幼児の果物アレルギーは主にI型で、花粉症の時期に獲得
されず、食べ過ぎによって獲得されていることが多いです。
口腔アレルギーでは、次に述べる特殊な場合を除いては
口腔内や口周囲の反応で終わり、命に関わることは無いので、
加熱すれば症状が出ないので有れば、少しは食べられるという
様に考えて良いと思います。食べ過ぎると数値が上がることは
有りますが、その時は制限を強める、で良いと思います。
花粉から果物アレルギーを起こす場合、それぞれの花粉と果物
の種類との交差性が異なります。白樺・ハンノキではバラ科の
他、非常に多くの植物と交差性を持っていますが、日本の花粉
症一位のスギは、はっきりしているのはトマトだけで、一部に
ウリ科のメロン、マタタビ科のキウイも交差タンパクがあると
いう研究報告が有ります。食べ過ぎによってIgE抗体を獲得
する症例で一番多く経験するのはバナナです。バナナはヒスタ
ミンの含有量も多く、外来フルーツなので残留農薬も多いので
食べ物アレルギーに昔から取り組んでいる医師の間では、アレ
ルギーの子供には禁忌としています。同じくキウイも死亡例
が報告され、要注意としています。

フルーツアナフラキシーというのは、稀に有りますが、これは
花粉と交差するフルーツの中のLTPタンパクという脂質輸送
タンパクにIgE抗体ができてしまう場合ですが症例は極めて
稀で、私は経験しておりません。

ラテックスアレルギーは、ラテックスの13種類以上のタンパ
ク質のどれかに反応したもので、そのタンパク質と同一構造の
タンパク質を含む果物にも反応する場合、ラテックス・フルー
ツアレルギーと呼ばれますが、フルーツアレルギーからラテッ
クスに反応する様になることは少ないと報告されています。
IgE抗体を調べるとバナナとメロンにアレルギーのあるお子
さんに多いという報告もあります。しかしラテックスのIgE
抗体を持っているお子さんはラテックスアレルギーの症状を示
さないことから、ラテックスの症状を誘発するタンパク質は、
IgE抗体を持っていないということがわかって来ました。
ですのでI型のフルーツアレルギーの(IgE抗体陽性)から
なる果物アレルギーからラテックスアレルギーに発展すること
はなく、あるとすれば接触によって獲得することはあるので
ラテックスに接触しないよう注意が必要ということです。

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